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【バラ企画】渡辺庭のバラ満開後のお手入れ方法と害虫対策
みなさんこんにちは!バラの企画も4回目になりました。今回はバラの花が終わった後の夏にすべきことと害虫について渡辺さんから教えていただきました。
継続してバラを育てるのに大切な内容となっていますのでぜひ最後まで読んでくださいね。
6月と7月に行う具体的なバラの作業内容の紹介
– 剪定
この時期は新しい枝(シュート)がたくさん伸びてきて全体的に葉が混み合うようになってきます。ですが渡辺さんはこのシュートの多くなっている部分の剪定はしないそうで束ねるくらいにしているそうです。
-花ガラ摘み
咲き終わった花を取っていきます。
花のすぐ下ではなくその下にある5枚葉、または3枚葉のついている5mm上くらいから切るといいようです。その理由は次の茎も元気になるからだそう。そして茎の切り口はちょっと斜めにします。
このように斜めに切り落とします。
元気な5枚葉の少し上のあたりを切ります。
しかしこの画像のようにたくさん花ガラがあっても、屋根の上などはあまりやっていないそうです。
高い場所は危ないのでそのままにしておいていて、なるべく冬の1月の剪定だけにしているとのことです。
渡辺さんのお庭ではトレジャートロープが屋根の上まで伸びていますが、実のローズヒップもなかなかいいそうで、実のついた枝をドライにして飾っているようです。
ドライの実はおしゃれですね!できた実は時期が来れば自然に落ちるとおっしゃっていました。
-つぼみを取る
秋に花を楽しみたいなら、6~7月にある花のつぼみは摘んだ方がいいそうです。
その方が栄養を蓄えてきれいな花を秋に咲かせることができるんだそう。
夏に咲かせたいのであればそのままつぼみをつけておけば咲きますが、真夏の暑い時期だとそんなに長持ちもしないとおっしゃっていました。
そこで渡辺さんのおすすめは、つぼみのついた枝を切って家の涼しい環境で生けることだそうです。
家の中にバラを飾ったら素敵な空間になりますし楽しみ方が一つ増えていいですね!
-悪い葉を取る
渡辺さんは病気にかかっているような黄色や黒っぽくなった葉も摘んでいます。
しかしこの時期だけで全部をとるととてもたくさんあって大変なので、いつでも見つけたらとる方が楽だと教えてくださいました。
-来年のオープンガーデンの準備
来年のバラ満開の時期に合わせて置物など飾りつけを準備したり、実際に位置を変更したりしているようです。
実際に渡辺さんのお庭にも次のシーズンに使いたい飾りが置かれていました。
-株元の風通しをよくする
もさもさしている株元をすっきりさせて風通しを良くしておきます。雑草も生えてくるのでそれも抜いていきます。
株元が葉などで密集してしまうとカミキリムシなどの虫が入ってもわからなくなるのも防げますし、バラの生育にもいいそうですよ!
– 消毒
害虫を見つけたら渡辺さんはその時に消毒をします。すぐできるように散布しやすいサイズのスプレーボトルにいつも消毒を入れておいてあるそうです。
今回訪問時はすでに消毒がされていたので害虫は見当たりませんでした。
消毒は花が終わって夏にしておくと害虫がしばらく寄りにくくなるのでできればした方がいいそうです。
6月・7月に注意すべき害虫の紹介
それでは夏に注意すべき害虫を3種類紹介します。どれもバラの生育にとても影響を与えるので確認しておきましょう。
– チュウレンジハバチ
チュウレンジハバチという蜂がバラの茎に卵を産みつけます。すると上の画像のように、そこで幼虫が孵り、葉を食べつくしてしまいます。
バラの葉がなくなる、茎が黒くなる、茎が折れやすくなるなど害を与える虫です。
渡辺さんのお庭にはたくさんバラがありますし、チュウレンジハバチは毎日見つかるそうです。通常出てくる時期は夏ですが、最近は暖かいので秋までいるとのことでバラを育てるのに厄介そうですね。
– カミキリムシの幼虫
カミキリムシは卵を木の幹に植え付けます。ふ化したカミキリムシの幼虫(別名テッポウムシ)はバラの枝に穴を開け、入り込んで茎を食べていく害虫です。幹に大きく穴が開き、そこから上か下かどちらかへ食べながら進んでいくそうで、幹や枝の中に空洞ができてしまいます。
渡辺さんは大きなピンセットを穴から入れてカミキリムシの幼虫を探し、薬剤をスプレーしていました。
こちらの画像の赤い丸(株元)はオープンガーデンが終わった後から冬のカミキリムシがいなくなるまでの間、カミキリムシ対策としてアルミ箔を株元にまいています。
枝から入った場合はそこから切ればなんとかなりますが株元に入るとどうにもならないのでここに巻いているそうです。
– バラゾウムシ
バラゾウムシはバラのつぼみに卵を産みます。そしてそのあと花の首部分を刺しつぼみを枯れさせてしまいます。
きれいな花が黒くダメになってしまうのでバラゾウムシも駆除したい害虫の1つです。
– 渡辺さんによる害虫対策方法の説明
渡辺さんは毎朝虫がいないかチェックしています。
その時に葉の周りに虫がついているのを見つけたら、切る・手でこすって落とす・消毒するの3つの方法で駆除しているそうです。
手でそのまま取るのでもいいですが、手で虫をさわれないとかそういった方もいると思うので、すぐ対策できるよう使いやすいサイズのスプレーボトルに消毒を入れておいておくのもいいそうです。
消毒をして1時間ほどで害虫はいなくなるそうです。
– 使用している防虫剤の紹介
渡辺さんが使用している防虫剤をご紹介します!
オルトラン
住友化学園芸の殺虫剤で効果が長く続くのが特徴です。土にばら撒くタイプとそのまま散布するタイプ、薄めて散布するタイプがあります。
スミチオン乳剤
住友化学園芸など数社から出ています。こちらは正確に量を測って使用することで効果があるものです。薄めて散布します。
– 害虫の見つけ方と早期発見のポイント
毎朝ぐるりと庭全体を見て回ります。そこで「あれ?」と違和感を感じたら集中的にその部分をチェックしていくとのこと。
毎日見ることでちょっとした色などの変化に気づき、害虫も見つけやすくなるそうです。
– 朝に行う作業の紹介
-見て回る
毎朝「バラはどうかな」と様子を見て回っています。バラだけでなく他の草花もおなじように見ているそうです。
渡辺さんは毎日みていらっしゃるので害虫などに気づきやすいのですね。
– 害虫チェック
そして見回りながら害虫のチェックをしているそうです。カミキリムシは朝から飛んでいるそうなので害虫はすぐに寄ってくるようですね。
– 作業をする際に気を付けている点の解説
作業は大事ですが、徹底的にあれもこれもと全部の作業をすると疲れて楽しめないのである程度手を抜くことも大切だとおっしゃっていました。
楽しめる範囲内でしっかり作業していきたいですね。
– バラが咲き終わった後の庭の様子
バラが終わるとアジサイが本領発揮してきます。
この時期のアジサイはちょうど見ごろとなっていてとてもきれいです。葉で緑一色になった庭に彩りを添えてくれます。
– アジサイの紹介とおすすめポイント
見ごろは6~7月頃で梅雨時期となります。
バラだけを育てたいというより、ガーデン全体を作りたい!という場合はこういった咲く時期が違うアジサイを入れることで、バラ以外の時期もガーデンを楽しめるようになりますよ!
アジサイは土のpHなどにより色が変化しておもしろいですし、生命力が強くて丈夫なものが多いですし、画像のような極小タイプという小ぶりなアジサイもありお庭造り初心者の方におすすめです。
– まとめと今回のポイントのおさらい
6~7月は主に花ガラ摘みと害虫チェックをしていることがわかりました。
みなさんも6~7月花ガラ摘みや害虫チェックをされていますか?
暑い時期ですが、やるべきことはたくさんあることが分かりました。
この時期はきちんと作業されているかどうかで、次のバラの花が変わってきそうな大切な時期ですね。
では6~7月の作業ポイントをおさらいしていくと…
①剪定はせずシュートを束ねる
渡辺さんはシュートが伸びて葉が混み合ってきますがこれらは切らず、束ねるまでにしておいていましたね。
②花ガラ摘み
花が咲き終わった花ガラはつけておいても見栄えも良くないですし、養分も取られてもったいないので摘んでしまいましょう。
③つぼみ取り
夏にバラが咲いても暑さのため長く持たないと渡辺さんはおっしゃってましたね。また養分も取られてしまいます。
つぼみはもったいない気もしますが心を鬼にして取ってしまうか、茎から切って家で切り花のように生けるなどしましょう。
④病気にかかっていそうな葉を取る
黄色くなった葉や黒い部分がある葉は病気になっている可能性があるので取ってしまいましょう。元気な葉を残して次も元気なバラが咲くようにしたいですね。
⑤株元の風通しを良くする
株元の密度を下げることで風通しがよくなりますし、害虫の発見も早くなります。夏は葉が増えるのでチェックしておきたいところですね。
⑥害虫対策
チュウレンジハバチ、カミキリムシ、バラゾウムシなどの害虫はバラの葉を食べつくしたり卵を生みつけたりするので対策が必要でした。
大切なバラに害虫をなるべく近づけないため、毎日の害虫チェックや防虫剤を使った害虫対策をしていきましょう。
– コメント欄での質問や感想のお願い
現在バラの企画を数回に分けて行っていますが、もし質問や感想があるという方がいらっしゃいましたらコメント欄に書いていただけると嬉しいです!
次回はバラ企画の最終回となります。ぜひ次も楽しんでいただけると嬉しいです。
また今回の内容はYouTube動画でも配信していますので動画で見たい方はからご覧くださいね!