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おうちにあるものでできる!やさしい病害虫対策7選【豊橋】【小学校】【ミニトマト・キュウリ・ピーマン・ナス・オクラ】
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目次
- はじめに|子どもたちと虫対策を考えるきっかけ
- 対策①:卵の殻を使ったふんわり土づくりと虫よけ
- 対策②:お酢と水のやさしい虫よけスプレー
- 対策③:重曹スプレーで白いカビ「うどんこ病」から守ろう
- 対策④:アルミホイルのキラキラで虫を遠ざける!
- 対策⑤:植物性の油と石けんでアブラムシをやっつけよう!
- 対策⑥:コーヒーかすでナメクジ&アリを遠ざける
- 対策⑦:唐辛子スプレーの刺激で虫をシャットアウト!
- まとめ|親子で自然と向き合う時間を楽しもう
はじめに|子どもたちと虫対策を考えるきっかけ
野菜を育てていると、「葉っぱに虫が…!」「白いカビみたいなものがついてる…?」そんな場面に出会うこと、ありませんか?
とくにお子さんと一緒に野菜を育てているご家庭や学校では、「どうすればいいの?」と悩んでしまうことも多いはず。
先日、ある小学校の先生が、子どもたちに「病害虫対策を調べてきてね」と課題を出したところ、がんばって調べた方法のなかに、植物に負担をかけてしまうものもありました。
せっかくの楽しい栽培体験が、間違った情報で残念な結果になってしまってはもったいないですよね。
そこで今回は、家にあるもので簡単にできて、子どもでも安心な“やさしい病害虫対策”を7つご紹介します。
正しい知識を、やさしく、親子で学べるように──。
「はじめての虫対策、どうしたらいいの?」という方にこそ読んでいただきたい内容です。
対策①:卵の殻を使ったふんわり土づくりと虫よけ
「卵の殻ってゴミじゃないの?」
いえいえ、じつは野菜を元気に育てるための**“ひみつ道具”**になるんです!
卵の殻がいい理由は?
卵の殻にはカルシウムがたっぷりふくまれています。
このカルシウムが土に入ると、土がかたくなりにくくなって、ふんわりとした良い土になります。
さらに、卵の殻はチクチクしているので、ナメクジなどのやわらかい体の虫が来にくくなる効果もあるんです。
やってみよう!卵の殻のつかい方
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卵を食べたら、殻をとっておこう!
→ 中の白身などが残っていると臭くなるので、水でよく洗います。 -
しっかり乾かそう
→ 2〜3日お日さまの下で干すとカラカラになります。 -
細かくくだく
→ ビニール袋に入れて、手でぎゅっとにぎったり、スプーンの背でつぶしてOK!
→ パウダー状まで細かくしなくても大丈夫。ざらざらでチクチクしていればOKです。 -
野菜のまわりの土にまこう
→ 苗のまわりにぐるっと円をかくようにまくと虫よけ効果がアップ!
子どもにもできる工夫
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お料理のあとに卵の殻集め係になろう!
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乾かした殻をジップ袋にためておくと、あとで使うときに便利。
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「これはナメクジこないかな?」と観察日記に書いてみよう!
注意点とアドバイス
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殻に卵の白身が残っていると、においやカビの原因になるので、よく洗ってください。
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一度にたくさんまくよりも、こまめに足していくほうが効果的です。
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すべての虫に効くわけではないので、ほかの方法と組み合わせるのがおすすめです。
対策②:お酢と水のやさしい虫よけスプレー
野菜に虫がついて困ったな…
そんなとき、**家にある“お酢”**が大活やく!
においが苦手な虫をやさしく追いはらうことができるんです。
お酢スプレーってなに?
お酢には虫がきらうにおいがあります。
とくに、ナメクジ・アブラムシ・ダンゴムシなどに効果があります。
つよすぎない濃さで作れば、野菜にも人にも安心して使えます。
スプレーの作り方(500ml分)
🍶 用意するもの
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水:500ml(ペットボトル1本分)
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お酢:キャップ1杯(約5ml)
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空のスプレーボトル(100円ショップでも買えます)
🔧 作り方
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ペットボトルに水500mlを入れる
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お酢をキャップ1杯(5ml)入れる
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よくふって混ぜる
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スプレーボトルにうつして完成!
🌱 ポイント
・お酢が多すぎると植物に負担がかかるので入れすぎ注意!
・すし酢や香り酢はNG(甘みや調味料があると虫がよってくることも)
どうやって使うの?
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葉っぱや茎、虫がいそうな場所にシュッシュッと2〜3回スプレー
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土の上にいるダンゴムシには地面にスプレー
⏰ 週に1〜2回でOK!虫が多いときは様子を見ながら使いましょう。
注意点とアドバイス
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日差しの強い昼間は避けて、朝か夕方にスプレーすると葉やけを防げます
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小さいお子さんが使うときは、大人と一緒にやろう
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室内ではにおいが気になることがあるので、外で使おう
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お酢スプレーはあくまで予防や軽い対策用です。ひどい虫被害には別の方法と組み合わせて!
対策③:重曹スプレーで白いカビ「うどんこ病」から守ろう
葉っぱの上に白い粉みたいなものがついているのを見たことがありますか?
それは、野菜がかかりやすい病気のひとつ、**「うどんこ病」**かもしれません。
うどんこ病ってなに?
葉っぱの表面や裏に、白い粉のようなカビが広がってしまう病気です。
放っておくと、葉っぱが黄色くなって枯れてしまい、野菜が元気に育たなくなります。
うどんこ病は、とくにキュウリ・カボチャ・ズッキーニ・インゲンなどに出やすい病気です。
でも、**身近にある「重曹(じゅうそう)」**を使えば、予防や初期対策ができます!
重曹スプレーのつくり方(500ml分)
🧂 用意するもの
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水:500ml
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重曹:小さじ1(5g)
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スプレーボトル
🔧 作り方
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水500mlに重曹小さじ1を入れる
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よくかきまぜて、スプレーボトルに入れたら完成!
📌 ポイント
・重曹は食用・掃除用どちらでもOK(香りつきは避けましょう)
・粉が残らないようにしっかり混ぜるのがコツ!
どうやって使うの?
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葉っぱの表も裏もまんべんなくスプレー
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週に1回、または雨が降ったあとに使うのが目安
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うどんこ病が出ていない時期から使うと予防になります
重曹のはたらきって?
重曹はアルカリ性という性質があり、カビが広がるのをふせぐ力があります。
人の手や食べ物にも使われている成分なので、やさしくて安全です。
注意点とアドバイス
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お天気がいい日の朝か夕方に使うのがベスト(真昼は葉焼けの原因になる)
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白く粉が残ることがありますが、気になるときは水で洗い流してもOK
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葉がぬれているときや、風が強い日は避けましょう
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野菜によっては葉がデリケートなものもあるので、少しだけ試してから全体に使うと安心です
対策④:アルミホイルのキラキラで虫を遠ざける!
台所で見かけるアルミホイルが、じつは野菜の“虫よけアイテム”になるって知っていましたか?
太陽の光をキラキラ反射させて、虫をびっくりさせることができるんです。
なぜ虫よけになるの?
アブラムシやコナジラミなどの虫は、まぶしい光やチカチカする光の反射が苦手です。
アルミホイルの光を太陽が反射すると、虫たちは「ここは危ない!」と感じて、近づきにくくなるんです。
アルミホイルの使い方(とてもカンタン!)
🪙 用意するもの
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アルミホイル(キッチンにあるものでOK)
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はさみ
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割りばし、つまようじ、ひも など(取りつけ用)
🌿 やってみよう!
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アルミホイルを5〜10cm四方くらいに切る(ちいさい三角や四角でもOK)
-
くしゃくしゃに丸めてから広げると、反射がより強くなります
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野菜の近くにある支柱や割りばしにくくりつける
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または、プランターのすき間や地面の上に置くのも◎
💡 ポイント:
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風で飛ばないように、ひもで結ぶか、石や土でおさえてね
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植木鉢のまわりに輪をつくるように置くと効果的!
子どもにもできる工夫
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好きな形にアルミホイルを切って、「虫よけマーク」づくりにチャレンジ!
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光の反射でどれだけキラキラするかをおひさまの下で実験してみよう
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名前を書いたプレートにして、“自分の野菜”の目印にするのも楽しい♪
注意点とアドバイス
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風が強い日や台風前は外しておくと安全です
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反射が強すぎて人の目にまぶしいときは、高さや角度を調整してみてください
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アルミホイルは雨でも大丈夫ですが、くしゃくしゃの形が広がらないよう時々チェックすると◎
対策⑤:植物性の油と石けんでアブラムシをやっつけよう!
野菜の葉っぱの裏や芽の先に、小さな黒いツブツブがたくさんついている…
それ、もしかしたらアブラムシかもしれません!
アブラムシってどんな虫?
アブラムシは体がとても小さくて、やわらかい虫です。
葉っぱの裏側や芽の先っぽ、花の近くなどに集まって、野菜の栄養をすってしまいます。
放っておくと、葉っぱがくるっと丸まったり、成長が止まったりすることもあるので、見つけたら早めに対策しましょう!
植物性の油と石けんスプレーの作り方(500ml分)
🧴 用意するもの
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水:500ml
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植物性の油(サラダ油やオリーブオイルなど):小さじ1(約5ml)
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植物性の中性洗剤(界面活性剤入り):小さじ2(約10ml)
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スプレーボトル
🔧 作り方
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水500mlに植物性の油を入れる
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洗剤も入れて、よくふる(泡が立たないようにゆっくり混ぜるのがコツ)
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スプレーボトルに入れたらできあがり!
🌿 ポイント:
・油と洗剤がうまく混ざることで、虫の体を包みこんで窒息させる効果があります
・食器用洗剤でもOKですが、「植物由来」と書かれたものを使いましょう
使い方(とっても大事!)
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アブラムシがいるところに、シュッシュッとたっぷりスプレー
→ 葉の裏側や先っぽにも忘れずに -
10分ほどそのままにする(アブラムシにしっかり効かせます)
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最後に、水でやさしく洗い流す(スプレーしたままだと葉が痛むことがあるため)
⏰ 週に1回くらい、虫が多いときは2〜3日に1回でもOK
子どもでもできる工夫
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アブラムシ探しゲーム!「どこにかくれてるかな?」と虫のかくれ場所さがし
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スプレーづくりは大人と一緒に分量を計って理科の実験みたいにやってみよう!
注意点とアドバイス
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洗い流すのは、葉っぱがベタベタしたままだと枯れる原因になるため
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お天気がいい日を選び、朝や夕方の涼しい時間にスプレーしよう
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洗い流すときはジョウロやスプレーでやさしく水をかけてね
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強すぎる洗剤や量が多いと植物に負担がかかるので、必ず分量は守ろう
対策⑥:コーヒーかすでナメクジ&アリを遠ざける
朝のコーヒータイムで出る「コーヒーかす」。
じつはこれ、虫よけアイテムとしても使えるんです!
コーヒーかすはなぜ効くの?
コーヒーにふくまれるカフェインや香り成分は、虫たちにとってちょっと苦手なにおい。
とくに、ナメクジやアリはコーヒーかすのある場所をさけるようになります。
どうして乾かすの?
使ったばかりのコーヒーかすは水分をたくさんふくんでいて、そのまままくとカビやにおいの原因に。
だから、必ずよく乾かしてから使うのがポイントです!
☀️ 乾かし方のコツ
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キッチンペーパーや新聞紙に広げて、日なたで1〜2日干しておく
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乾いたら、手でパラパラとほぐせるくらいが目安です
コーヒーかすの使い方(かんたん3ステップ)
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乾かしたコーヒーかすを小皿や紙の上にのせておく
→ ナメクジやアリが出やすい場所(プランターのはし、鉢のすき間)に置くのがコツ -
または、植物の根元の土の上にパラパラとふりかける
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雨で流れたり、においが弱くなったら新しいものに取りかえる
☕ 植物の近くに置くだけでOK!においと成分で虫を遠ざけます。
親子でやると楽しいポイント
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おうちの人が飲んだ後のコーヒーを「虫よけアイテムに変身させよう!」と実験感覚で
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お皿や紙に絵をかいて「ナメクジ STOP サイン」をつくると楽しい!
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「今日は虫が来てないかな?」と虫パトロールにもチャレンジ♪
注意点とアドバイス
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使いすぎると土の表面がカチカチになったり、植物の根に空気が入りにくくなるので、うすくまくのがコツ
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雨が続いたときはこまめに取りかえて、ぬれたまま放置しないように
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コーヒーかすはあくまで虫よけであって、完全に虫をなくすものではありません。他の対策と組み合わせて使うと安心
対策⑦:唐辛子スプレーの刺激で虫をシャットアウト!
ピリッと辛い唐辛子は、人の舌だけでなく、虫たちも「うわっ!」とにげていくような強い刺激をもっています。
そんな唐辛子を使って、安心・安全な虫よけスプレーをつくってみましょう!
虫がいやがる理由は?
唐辛子にふくまれるカプサイシンという成分が、虫の皮ふや目にとって強い刺激になります。
アブラムシ・ハモグリバエ・アオムシなど、いろいろな害虫に効果があります。
においだけでなく、体にふれると「もう来たくない…」と思わせるんです。
唐辛子スプレーの作り方(必ず「大人と一緒に」!)
🌶 用意するもの(500ml分)
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水:500ml
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唐辛子:1〜2本(乾燥でも生でもOK)
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酢:大さじ1(約15ml)
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容器(ふた付きのビンやペットボトル)
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スプレーボトル
🔧 作り方(必ず大人と一緒にやろう!)
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容器に水500mlと、ちぎった唐辛子を入れる
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ふたをして一晩おいておく(8〜12時間)
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翌日、酢を大さじ1入れて、よく混ぜる
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スプレーボトルにうつして完成!
💡 できたスプレーは冷蔵庫で1週間ほど保存OK。使いきれなかったら処分しましょう。
使い方(週1回がベスト)
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葉っぱの上や裏、虫がつきやすいところにシュッとスプレー
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日差しの強い昼間は避けて、朝か夕方に使う
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1週間に1回くらいがちょうどよく、虫をよせつけにくくします
安全に使うための注意点
⚠️ 必ず大人といっしょに作ろう!
唐辛子の汁が手につくと、目をこすったりしたときにピリピリして痛くなることがあります。
💧 スプレーするときの注意
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自分の顔や目にかからないように
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風が強い日は使わない
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手についたときはすぐに石けんでよく洗う
👀 親子でのポイント
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唐辛子をちぎるときは、大人が担当しましょう
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子どもはスプレーボトルを振ったり、野菜の名前を書いたラベルをつくるなどのお手伝いを!
まとめ
唐辛子スプレーは強い香りと刺激で虫をよせつけない、とっておきの対策。
ただし、しっかり注意して、大人と一緒に安全に使いましょう。
うまく活用すれば、自然の力で野菜を元気に育てられますよ!
🏫【ガーデン・ガーデン地域活動の紹介】
愛知県豊橋市にある園芸店「ガーデンガーデン」では、地域の小学校といっしょに、小学2年生を対象とした野菜苗の植え付け授業をおこなっています。
子どもたちが土にふれ、苗を植え、「育てること」「命をつなぐこと」の大切さを学ぶこの授業は、毎年地域に根ざした行事として親しまれています。
私たちは、園芸が“おうち”や“学校”だけのものではなく、地域みんなで育てて、支えていくものだと考えています。
これからも「育てる楽しさ」「知るよろこび」を、子どもたちといっしょに分かち合えるような活動を、地域の皆さんと続けていきたいと思っています。
まとめ|親子で自然と向き合う時間を楽しもう
いかがでしたか?
今日ご紹介した7つの対策は、どれも家にあるもので、お子さんと一緒に安心してできるやさしい方法ばかりです。
「難しそう…」と感じていた病害虫対策も、ちょっとした工夫でぐんと身近なものになります。
野菜を育てることは、虫や病気との出会いもふくめて、自然と向き合う体験。
だからこそ、親子で「どうしたらいいかな?」と考えたり、「今日は元気かな?」と声をかける時間が、とても大切な学びになります。
うまくいかないことがあっても、大丈夫。
そんなときは、どうぞ気軽にガーデンガーデンにご相談くださいね。
地域のみなさんといっしょに、「育てるよろこび」をこれからも応援していきます。
さあ、今日からあなたも、やさしい虫対策をはじめてみませんか?